皆さん、こんにちは!
ジブリde英会話第三弾は、「ハウルの動く城」です。
英語のタイトルは”Howl’s moving castle”と、日英タイトルが一致しています。
早速、どのような英語表現が使われているのか見て行きましょう。
Table of Contents
I’ll just finish this. Go have some fun. 「これ仕上げちゃう。楽しんできて」
従業員:I’ve closed up the shop. You should come too, Sophie.「お店閉めました。ソフィーさんも行けばいいのに」
ソフィー:I’ll just finish this.「これ、仕上げちゃう」Go have some fun.「楽しんできて」
動詞と動詞をくっつける事はできませんが、comeとgoは例外です。”I’ll come see you tomorrow.” 「明日会いに行くよ」や、”I’ll go grab something to eat.”「何か食べに行ってくる」などと、動詞同士をくっつける事ができます。
従業員:All right, then. I’m off.「じゃ、行ってきますね」
”I’m off.”は、「もう行くよ」という意味です。
他にも、”off”を使った表現があります。中盤のシーンで、ソフィーは宮殿に行く事になります。そして、 ”Off I go”「行ってくるね」と言っています”
その後、ソフィーに指輪を渡したハウルが、“Off you go”「行きたまえ!」と言っています。
That’ll make a good cane.「杖に良さそう。」
ソフィーは、ハウルを探して家を出ました。
丘を登っている最中、草むらから飛び出している木の棒を見つけて、That’ll make a good cane.「杖に良さそう」と言います。
草むらから飛び出していた木の棒は、実はカブ頭のカカシでした。
makeには、「作る」や使役動詞の「人に~させる」という意味以外に、「~の状態を作り出す」という意味があります。
”You’ll make a good teacher.”や“You two make a good team”などです。「君は、いい先生になるよ」とか「君たち二人は、いいコンビだね」と訳すと自然でしょう。
杖になりそうな棒を見つけ、持ち上げようとするソフィーですが、一筋縄ではいきません。“Up we go”「よっこいしょ」と言いながら持ち上げます。大人が幼児を抱っこする時にも、“Up we go”が使えます。
“Might be a bit too thick”「ちょっと太いかしらね」形容詞の“thick”は、「幅が厚い」というだけでなく、「直径が大きい」や「太い」という時にも使います。
”Ouch, ouch” は、「アイタタタタタタ」です。
「痛み」には、“pain”という名詞を使います。形容詞は、“painful”「痛い」です。お医者さんに局部を触られたら、“It is painful.”「それ、痛いです」と言えますね。
「足が痛む」という時は、“My leg hurts”です。
頭痛、胃痛、腰痛などは、それぞれ”I have a headache. / a stomachache. / a backahe”と言います。接尾語”-ach”が痛みを表しています。
”What a stubborn branch”「頑固な枝ねえ」What +名詞で「なんて○○でしょう」という感嘆文です。“stubborn”はよく使う形容詞で、意味は「頑固な」です。“branch”は「枝」という意味もありますし、「(会社の)支店」としても使えます。どちらもよく使う単語なので、覚えましょう。
”Never underestimate Grandma Sophie.”は、「ソフィーばあちゃんを甘くみないで」です。“underestimate”は、「過小評価する」や「見くびる」という意味の単語です。よく使われる単語なので覚えておきましょう。
他にも似たような表現で、”Don’t look down on me”「私を見くびらないで」というのがあります。”look down on”の反対は、“look up to”「~を尊敬する」です。こちらもよく使われる表現なので覚えておきましょう。
”Heave”「それ!」は、ジブリde英会話の第二弾「千と千尋の神隠し」でも紹介しました。「(重い物)を持ち上げる」や「ロープなどを引き寄せる」時に使います。
I’ve put away all the laundry, Sophie.「ソフィー、洗濯物しまったよ」
掃除婦として、ハウルの城で働く事になったソフィー。城の中を徹底的に掃除し、洗濯もしました。星の海と呼ばれる湖に到着し、洗濯物を干しました。
洗濯物を取り込んでくれたマルクルという、ハウルの城に住む見習いの少年がソフィーを呼びに来てくれました。その時のセリフが、“I’ve put away all the laundry”です。
”put away”は、「片付ける」「しまい込む」「収納する」という意味です。よく使う句動詞なので、覚えておきましょう。
「洗濯をする」は“do the laundry”です。「洗濯物を干す」は“hang up the laundry”と言います。「洗剤」は“detergent”です。余力があれば覚えましょう。
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以下は全て、ソフィーのセリフです。
Thank you. We’d better be getting back.は、 「ありがとう。もう戻らなきゃね」です。had betterは、それをしないと問題が発生する時に使います。
意見やちょっとしたおススメには、shouldを使います。had betterのように、それをしないと悪い事が起きるのような強制力は、shouldにはありません。
”How mysterious.” は、「不思議ね」です。What+名詞の感嘆文と、How+形容詞の感嘆文があります。
どちらの場合も、SVが来ると学校の英語教育で習いますが、日常会話ではSVは省略される傾向にあります。
I’ve never felt such peace. 「こんなに穏やかな気持ちになるの、初めて」は、現在完了が使われています。
suchの後ろは、数えられる名詞も数えられない名詞も両方来るので、such a~と覚えるのは止めて、such+名詞と覚えておきましょう。
Sophie, what did you do to the bathroom shelves?「ソフィー、風呂場の棚いじった?」
ソフィーが掃除をした事で、お風呂場の棚の呪いが台無しになったとハウルが怒っているシーンです。子どものように怒るハウルに、ソフィーもたじたじでした。
続きのセリフは、以下の通りです。
ハウル:”Look! My hair’s turned this weird color!”「見て!こんな変な色になっちゃったじゃないか!」
形容詞の“weird”は、「変な」という意味で、頻出単語です。
ソフィー:“What beautiful hair“「きれいな髪ね」
what+名詞の感嘆文はよく出てきますね。
”Take a good look!”は、「よく見て!」です。”Look at~”と違って、目的語を持ってきてもこなくても、どちらでもいいのが”take a look”です。もし、目的語を持ってくるなら”at”をつけて、”take a look at~”にしましょう。
“take a good look”は「よく見て」ですが、“take a quick look”は「さっと目を通して」という逆の意味になります。
ハウル:”You mixed up everything on the shelves and ruined the spells”「ソフィーが棚をいじくって、呪いをめちゃくちゃにしちゃったんだ」
“mix”だけでも良さそうですが、“up”が付くと「~仕切った」というニュアンスが出ます。”eat up”「食べ尽くす」”drink up”「飲み干す」”finish up”「最後の仕上げをする、完成する」などがありますね。
“ruin” は「台無しにする」「損なう」で、“spell”は名詞で「呪文」や「まじないの言葉」です。“ruin”はよく使われる単語なので、覚えておきましょう。“spell”は、“How do you spell your name?”「あなたのお名前の綴りはなんですか」のような動詞の方が、日常的に使われます。
ソフィー:”I didn’t mix up anything. I simply cleaned up”「何もいじってないわ。きれいにしただけよ」
“clean”だけだと、床を箒ではいただけの事や掃除機をかけただけの場合もあります。“clean up”を使う事で整理整頓まできっちりやったというニュアンスになります。
ソフィーが、ハウルの城をピカピカにしたニュアンスが伝わります。
ハウル:”Cleaning, always cleaning.I told you not to get too carried away”「掃除、掃除。だから掃除もたいがいにしろって言ったのに」
“tell 人 not to do”は「人に~しなように言う」ですね。“get carried away”は「調子に乗る」「我を忘れる」です。どちらもよく使うので、覚えておきましょう。
He’s dramatic.「派手ね」
髪の色が変わったせいで、闇の精霊を呼び出すくらい落ち込んでしまったハウル。自ら溶けようとする(?)ハウルに、ソフィーが冷静なツッコミを入れました。
“He’s dramatic.”ですが、”dramatic”には「〔言動が〕大げさな、芝居がかった」という意味あります。
ちなみに、“a drama queen”という名詞もあります。「芝居がかった行動を取る人」「過剰に騒ぎ立てる人」を指します。女性だけでなく男性にも使えます。
マルクル:Is he dead?「死んじゃったかな?」
ソフィー:Don’t worry. A tantrum never killed anyone. 「大丈夫よ。かんしゃくで死んだ人はいないわ」
“a tantrum”は、「かんしゃく」です。この文章は、無生物主語で英語らしい表現です。
Just tell him your son is an idle good-for-nothing.「息子を役立たずのロクデナシですって言ってくれればいいんだ」
王様やサリマン先生に会いに行きたくないハウルは、代わりにソフィーを送り込もうとします。
以下、全てハウルのセリフです。
You’ll go in my place, Sophie.「そうか、ソフィーが変わりに行ってくれればいいんだ」
“in one’s place”は、「○○の代わりに」という意味です。
Pretend you’re Pendragon’s mother.「ペンドラゴンのお母さんってことでさ」
“pretend”という動詞は、「○○のふりをする」「~だと偽る」です。超重要単語なので、覚えておきましょう。
Just tell him your son is an idle good-for-nothing. 「息子は役立たずのロクデナシですって言ってくれればいいんだ」
英語の“idle”は、日本語のアイドルと違い、「仕事をしようとしない」「怠けている」という意味です。ハイフンで結ばれた“good-for-nothing”は一つの単語で、「役立たず」「甲斐性なし」「ごくつぶし」という意味です。
If you weren’t here, I’d have hit her with my cane.「あんたがいなければ、杖で殴ってやったのに」
こちらは、ソフィーのセリフです。犬のヒンをハウルだと思い込んでいるソフィーは、荒れ地の魔女に対して強く出る事ができませんでした。
ここでは、仮定法過去という文法を使っています。仮定法過去は、ずばり妄想です。現実味がない話をする時に用います。
(妄想)If you weren’t here, I’d have hit her with my cane.
(現実)You are here and I will not hit her with my cane.
仮定法=if節の中が過去形なので、仮定法過去です。続く文章には、would, could, might, shouldが使われています。
仮定法過去はよく使われる文法なので、妄想であるというポイントをしっかり押さえておきましょう。
Why don’t you call it a day? You can’t make it. 「あんた、今日はやめといたら?無理だよ」
ソフィーと荒れ地の魔女が二人で、宮殿に続く階段を登っているシーンです。
”why don’t you~?”は、人に提案する時のフレーズです。「なぜ~しないの?」という文章が転じて、「~したらどう?」になりました。
“call it a day”は「切り上げる」「終わりにする」という意味です。
そして、”make it”は「やり遂げる」「なんとか調整する」という意味です。
全てよく使うフレーズです。ぜひ覚えておきましょう。
Hang in there!「あんた、頑張りな」
後少しで階段を登り切れそうな荒れ地の魔女に、ソフィーが”Hang in there!”と声をかけるシーンです。
ジブリde英会話の第二弾でも取り上げましたが、「頑張れ」には“Hang in there”以外にも色々な訳し方があります。
第二弾で取り上げた「頑張れ」や「頑張る」は、”Keep your chin up”「(直訳)あごを上げて」”Give it your all”「(直訳)あなたの全てを捧げて」”I’ll do my best”「全力をつくします」”Go! Tigers, go!”「行け、タイガース!行け!」でした。
他にも、”Keep at it”「その調子」や”Keep it up”「根気よく続けて」、”Good luck”「幸運を」や”You can do it.”「君ならできるよ」なども「頑張って」として使えます。
全てを一度に覚えようとせず、まずはどれか一つ覚えましょう
Once upon a time, she was a magnificent witch. 「その人も昔はとても素晴らしい魔法使いでした」
宮殿にたどり着いたソフィーと荒れ地の魔女でしたが、サリマン先生の策略で荒れ地の魔女は罠にはめられてしまいました。
以下は、全てサリマン先生のセリフです。
“Once upon a time”は「昔々」です。”magnificent”は「最高の」「優秀な」という意味です。
She made a bargain with a demon who consumed her, bady and soul, long, long ago.「悪魔と取引をして、長い間に身も心もくいつくされてしまったのです」
英語の”bargain”は、日本語のバーゲンとは違います。英語の意味は、「取引」や「契約」です。
Make yourself at home there, Sophie. 「ソフィーなら好きに使ってもいいよ」
ハウルが幼少期の夏に過ごした小屋に、ソフィーを連れてきました。ハウル曰く、その小屋は魔法使いだった叔父が残してくれたものだそうです。
その小屋を指しながら言ったのが、 ”Make yourself at home there, Sophie.”です
”Make yourself at home.”は、お客さんが訪ねて来た時に使います。使う機会は少ないかもしれませんが、よく使う表現の一つなので知っておいてくださいね。
As the saying goes, “The best blaze burns brightest in adversity”「言うじゃない。一流は場所を選ばないって」
ハウルを助けたいソフィーは、カルシファーをその気にさせるためにおだてる作戦にでます。
”As the saying goes”は、「諺にもあるように」というフレーズです。
“the best blaze”は「一流の炎」、”the brightest”は「最も光り輝く」という最上級、 “in adversity”は「逆境で」という意味です。
このような諺はありませんが、ソフィーがカルシファーのためにアレンジしているんですね。
ちなみに似たような表現で日本語には、「弘法、筆を選ばず」という諺がありますね。
英語で“A bad workman blames his tools”といいます。「下手な職人は道具にケチをつける」です。日本語とは、視点が逆になる所が興味深いですね。
May Calcifer live a thousand years, and may Howl recover his heart.「どうかカルシファーが千年生き、ハウルが心を取り戻しますように」
ソフィーが、ハウルとカルシファーの契約を終わらせようとするシーンです。
「~かもしれない」という意味で知られている助動詞の“may”ですが、「~でありますように」と願望を表す時にも使われます。
その際、語順はmayが先、主語が後ろです。倒置が起きて、疑問文と同じ語順になります。
他にも、“May all your wishes come true” 「あなたの望みが全て叶いますように」や“May you live long and prosper “「あなたが長生きし、繁栄せんことを」などがあります。
“May you live long and prosper”は、スタートレックのスポックが言いそうなセリフですね
And if Sophie hadn’t saved me, I would have died.「ソフィーが助けてくれなければ、私は死んでいたでしょう」
カブの呪いを解いてあげたソフィー。カブは、ソフィーに感謝の気持ちを伝えます。
先ほど仮定法過去の文章が出てきましたが、今回は仮定法過去完了です。
If節(=仮定法)の中が過去完了(had+動詞の過去分詞形)の形なので、仮定法過去完了という名前になっています。
また、それに続く文章はwould/could/might/shoud + have +動詞の過去分詞形の形を取ります。
過去の事実ではない事や、後悔などを言い表す際に使います。
”And if Sophie hadn’t saved me, I would have died.”「ソフィーが助けてくれなければ、私は死んでいたでしょう」 は、裏を返せばソフィーが助けたので、私(=カブ)は死ななかったと言えます。
英語の”die”と“dead”は、英語学習者を悩ます動詞や形容詞です。
My aunt passed away a few years ago.(私の叔母は数年前に亡くなったました。)
この例文を”die”という動詞を使って、”She died a few years ago”という事は可能です。けれど、”die”は直接的な表現のため、和らげるために”pass away”を使います。
そして、彼女は数年前に亡くなったので、今死んでいる状態にあります。そのため、She’s dead. と現在形be動詞と形容詞を使って、今の状態で表します。こちらも直接的な表現なので、“She’s gone”「彼女は逝ってしまった」と言います。
A fickle heart is the only constant in this world.「心変わりは人の世の常と申しますから」
”fickle”は「変わりやすい」「気まぐれな」「移り気な」という意味の形容詞です。”constant “も形容詞で、「不変の」や「一定な」という意味です。
「この世界で唯一不変なのは、移ろいやすい心だけ」という事ですね。
小説「ハウルの動く城」を書いたダイアナ・ウィン・ジョーンズさんの言葉です。
ジブリの世界観をもっと楽しみませんか?
ジブリの世界をもっと楽しみたい方は、ぜひ岡田斗司夫氏のYoutube動画をご覧ください。岡田氏の話し方や、プレゼン力、ジブリ作品への愛やアニメ作品への知識、分析力などが詰まった解説動画です。
これを観るとジブリ作品をより楽しめるようになるので、ぜひご覧になってください。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
ハウルの動く城は、好き嫌いが分かれる作品だそうです。皆さんはどう思われますか?
ちなみに私は大好きです
ハウルの動く城が好きな方は、ぜひ英語学習にも役立ててくださいね。
そうでもないという方は、他のジブリ作品で英語を勉強される事をおススメします。
また海外のDVDを再生する場合、リージョンフリーのDVDプレーヤーが必要になります。
次回は、天空の城ラピュタを取り上げます。どうぞ、お楽しみに。
お読みいただき、ありがとうございました。本記事で取り上げた英語表現は、お買い求めされるDVDによって異なる場合がございます。何卒ご了承くださいませ。
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