英会話講師が解説するジブリde英会話!第六弾は、魔女の宅急便

皆さん、こんにちは!

ジブリde英会話シリーズ第五弾は、「崖の上のポニョ」でした。

第六弾は、「魔女の宅急便」です。

英語版のタイトルは”Kiki’s Delivery Service”です。

今回はNetflixの翻訳を利用しています。

Table of Contents

魔女の宅急便ってどんなお話?

海外の人に「魔女の宅急便」ってどんなお話と聞かれた時、下記のような説明する事ができます。

It’s a story about a young girl, Kiki who is a witch’s apprentice. She leaves her home town when she turns 13 because it is a traditional custom for becoming a qualified witch.  Kiki finds a town to live in and slowly gets to know people who live there and starts to like the town.

「魔女の宅急便は、見習い魔女の女の子キキのお話です。13歳になったら一人前の魔女になるための慣わしに従い、故郷を離れます。キキは住む街をみつけ、徐々にそこに住んでいる人々と知り合いになり、街を好きになっていきます

ストーリーを要約する際の注意点は、以下の通りです。

  • 明瞭かつ簡潔に述べる
  • 結末などネタバレはしない
  • 全てを説明しようとしない
  • 登場人物を出し過ぎない

上手にあらすじが説明できるようになるまで、練習しましょう。

“Did you borrow your father’s radio without permission again?”「キキ、あなた、またお父さんのラジオ持ち出したの?」

こちらは、お母さんがキキに言った言葉です。”with permission”で「人の許し(許可)を得て」という意味になります。”without permission”はその逆で、「人の許しなく」「勝手に」という意味になります。よく使うフレーズですので、覚えておきましょう。

ちなみに、名詞”permission”の動詞の形は、”permit”です。動詞”permit”には、名詞の意味もあります。名詞”permit”は、「許可証」という意味を持ちます。“a driver’s permit”は、「運転免許」です。”a driver’s licence”とも言えます。

“a driver’s permit”は、TOEICでも問われる問題ですので、ぜひ覚えておいてくださいね。

“Mom, my mind’s made up”「私、決めたの」

キキがお母さんに、出発を告げるシーンです。

“make up one’s mind”というフレーズは「決心する」という意味で、基本的には主語にIやYouなど人を持ってきます。

今回は、”mind“が主語になっていて、「決意が固まった」と言っています。

“Weren’t you going to put it off a month?”「だって、あなた夕べはひと月伸ばすって」

キキが今夜出発すると聞いたお母さんは、ビックリして問いかけました。

“put off”は、「延期する」という意味のphrasal verbです。

他にも似たような単語で、”postpone”というのもあります。「(計画した日や時刻を)延期する」という意味で、”put off”に比べるとフォーマルな単語です。

「やるべき事をぐずぐず先延ばしにする」は、”procrastinate”という単語があります。

管理人
管理人
私は”procrastinator”「仕事をすぐにやらない人」ですが、皆さんはどうですか?

“I’m so jealous of you”「うらやましいな」「いいな」

修行のため家を出るキキに、友達が言ったセリフです。

「うらやましいな~」という時に、”I envy you”と言っていませんか?”envy”は、キリスト教の七つの大罪の一つである「嫉妬」です。強めの単語なので、「いいな~」くらいの時には強すぎます。

”I’m jealous”というか、”That’s good”や”You’re lucky”くらいが、ちょうどいいです。

“Kiki, it’s almost time.”「キキ、時間よ」

お母さんが、キキに出発の時間を知らせます。”almost”は副詞なので、名詞である”time”を修飾する事はできません。ですので、このような文章の場合は、”almost”はbe動詞である”is”を修飾していると考えましょう。

前述のとおり、”almost”は副詞です。副詞は、形容詞や動詞、副詞や文章全体を修飾します。

例えば、”almost perfect”のように「ほぼ完ぺきな」と形容詞を修飾したりします。

他にも、”I almost drowned.”のように「ほぼ溺れ死ぬ所だったよ」と動詞を修飾したりします。almostをつけずに、”I drowned.”という事はできません。”drown”は溺れ死ぬなので、死んでいたらこのセリフも言えませんよね。

また、”almost always”「ほぼいつも」のように、副詞”always”を修飾したりします。

“almost”で、日本人によくある間違いは「ほとんどの人達」と言おうとして、”almost people”と言ってしまう事です。

“almost”は副詞で名詞を修飾しないので、”almost all the people”「ほぼ全ての人々」と言いましょう。

“You can make yourself another broom when you get settled down.”「キキちゃん、街の暮らしに慣れたら自分のを作ればいいじゃない」

箒は、母親のお古ではなく、自分でこしらえた新しい箒がいいというキキ。そんなキキを、近所のおばあちゃんがなだめます。

まず一つ目のポイントは、動詞”make”の後ろにyourselfが来ていますね。そして、その後に”another broom”というもう一つの目的語が来ています。

ここでふと疑問が出てきます。どうして、”yourself (oneself)”がいるのでしょうか。

その理由は、上記のYoutubeの動画で詳しく説明されています。

日本語の字幕が付いている別の動画でも、”oneself”が必要な理由を説明してくれています。英語の聞き取りが苦手という方向けです。

“Go get’em”「しっかりね」

出発するキキに、お父さんがかけた言葉です。こちらのフレーズは、「やってこい」という意味です。

スパイダーマンの日本語字幕では、「やつけてきて」になっています。

シチュエーションによって訳し方は変えられますが、「頑張ってね」というニュアンスです。

“Would you mind turning off that music?”「その音楽止めてくださらない?」

箒で空を飛んで出発したキキは、空の上で先輩魔女と出会います。静かに飛ぶのが好きだという魔女は、キキにラジオの音楽を止めるように促します。

mind + 動詞のing形で「~する事が気になる」や「~する事が気に障る」という意味です。

答え方が日本語と逆になるので、戸惑う日本人の生徒さんが多いです。

「そのラジオを止める事が気に障りますか?」と聞いているので、“Yesと答えると「はい、気に障ります。だから止めたくありません」になってしまいます。

ラジオを止めてもいいと思っている場合は、“No”と答え「いいえ、気に障りません。だから止めてもいいです」と言わなければいけません。

“Thanks, Mister!””Don’t mention it”「ありがとう、おじさん」「いや」

住みたい街を見つけたキキは、時計台の所にいたおじいさんに質問します。

おじいさんの返事は、”Don’t mention it.”でした。”mention”はよく使う動詞なので、ぜひ覚えておいてもらいたいです。

例えば“As I mentioned earlier,”は、「先ほど申し上げたように」という意味です。

このシチュエーションの場合、お礼を告げたキキにおじいさんは、「お礼なんて口にしなくていいんだよ」と言ってくれています。

お礼を言われた時に「どういたしまして」で”You”re welcome”と使う頻度よりも、“My pleasure” 「(お手伝いできて)光栄です」“Don’t mention it.”「お礼なんていいよ」 “Sure, anytime”「いいよ、いつでもどうぞ」の方が使用頻度が高いです。

“You are a minor.”「君は未成年者だろ」

キキを補導した警察官が言ったセリフです。

私も初めて知りましたが、法律用語では未成年者の事を“a minor”と言い、成年に達している人の事を“a majority”と言います。

“Don’t hesitate to ask for anything”「何かあったら、遠慮なく言いなさい」

パン屋のオソノさんは、知り合って間もないキキに部屋を貸してあげる親切な女性です。このセリフで、初めて街にやってきたキキを優しく迎え入れました。

“hesitate”という動詞は、よく使うので初めて見たという方は、ぜひ覚えておいてください。

「ためらう」「躊躇する」という意味になります。”Don’t hesitate to ask me any questions.”は、”Feel free to ask me any questions.”と同じニュアンスで、どちらもよく説明会やプレゼンテーションなどで使われます。

“At this rate, I’ll be a white cat by morning”「僕、明日になったら白猫になっていると思うよ」

オソノさんが貸してくれる事になった部屋に入ったキキとジジは、埃をかぶったベッドや床から、その部屋が長年使われないまま放置されている事に気が付きます。

ジジが数秒、床を歩いただけで足の裏が真っ白になってしまいました。

“at this rate”は、「この調子では」という意味のフレーズです。こちらも、ご自身の文章を作るなどして、ぜひ覚えてほしいフレーズの一つです。

“What a snob”「ちぇ、ちぇ、気取ってやんの」

白猫を見つけたジジのセリフです。ジジが見ているのに気が付いた白猫は、ツンと他の方向を向いてしまいます。

“a snob”は名詞で、意味は「気取り屋」や「お高くとまった人」です。形容詞の形は、”-ish”をつけて“snobbish”で「鼻もちならない」「気取った」「気障な」という意味です。

“-ish”をつけると、「~ぽい」「~の傾向がある」「(数が)~くらいの」「(時間が)~頃」という意味になります。

例えば、

  • “pinkish red”は「ピンクっぽい赤」
  • “selfish”は「自己中心的な」
  • “30ish”は「30歳くらいの」
  • 7 ishは「7時頃」

などがあります。他にも、”stylish”や”Spanish”など、”-ish”を接尾語に持つ単語は沢山あります。”-ish”は使いこなせるようになると、初級レベルから一気に中級レベルに近づけますね。

“I wish I had something pretty to wear”「もうちょっとステキな服だったらよかったのにね」

街で華やかな格好をした女の子達と道ですれ違ったキキは、自分の真っ黒な洋服を見直します。

お馴染みの仮定法過去の文章は、他のジブリ作品でも登場します。

実際、キキは黒いドレス以外を持っていないので仮定法過去の文章を使っているのです。

後の方でオソノさんが、飛び去って行くキキを見ながら”I wish I could fly”「私も飛べたらな~」と言っていますが、オソノさんはキキのように飛べないので、こちらもやはり仮定法過去になります。

管理人
管理人
仮定法過去は、妄想です。「お金持ちならいいな」とか「女優みたいにキレイならいいな」とか「イケメンだったら良かったのに」みたいな妄想です。皆さんの妄想も仮定法過去を使って文字化してみてはどうでしょう。

“Wait! Pull over a second!”「止めて、止めて!」

友達と車でどこかに向かっていたトンボは、街角でキキを見つけます。そして、友人に車を停めてもらえるように頼みます。

“pull over”は、「車を路肩に止める」という”phrasal verb”です。昔は、車ではなく馬だったので手綱を引いて止めていたんですね。現代は、それを車にも応用しているそうです。私はサイドブレーキを引くイメージで覚えました。

“I’m famished”「お腹減った」

キキが失くしたお届け物のプレゼントの代わりに、ジジはぬいぐるみのフリをしてお客様の所に届けられました。無事、失くしてしまったプレゼントを見つけて届けたキキは、ジジを取り返します。二人が岐路に着いている時に、ジジは「お腹減った」と言いました。

英語を習い始めの頃は、”I’m hungry”だけで十分です。でも中上級の方は、“I’m famished”「お腹ぺこぺこ」という表現も知っておきましょう。他にも、“I’m starving”「お腹がすいて死にそう」のような表現もあります。

“Why don’t we grab a bite to eat?”「何か食べようよ」

配達中に雨に降られ、ずぶぬれになって帰ってきたキキは、約束の時間に間に合わなかったショックから寝込んでしまいます。お腹が減ったジジは、キキに”Why don’t we grab a bite to eat?”と言います。

“grab”は「つかむ」という意味の動詞です。”a bite”は、直訳すると「一噛み」です。“grab a bite”は、お腹がすいて、何かちょっと食べないと人を誘う時に使えるフレーズです。TOEICのリスニングセクションで、頻繁に出てきます。

“Your poor bike. It’s a mess”「あ~あ、自転車めちゃくちゃ」

キキとトンボは、トンボが作った自転車に二人で乗りますが、無茶をしたため自転車は壊れてしまいました。その時にキキが言ったセリフが、”It’s a mess”です。

“a mess”は、「乱雑さ」や「ごちゃまぜ」「混乱」「ごたごた」という時に使う名詞です。”What a mess!”で「なんてひどい有様だ!」という感嘆文です。

“mess”に”-y”をつけると形容詞“messy”「散らかっている」になります。

名詞に”-y”をつけると形容詞になる単語はたくさんあります。例えば、

  • “Christmas”→”Christmassy”「クリスマスらしい」
  • “chocolate”→”chocolaty”「チョコレート味の」
  • “heart”→”hearty”「心のこもった」
  • “luck”→”lucky”「幸運な」
  • “show”→”showy”「目立ちたがりの」

などがあります。”-y”で終わる形容詞は沢山ありますので、一つずつ着実に覚えて使いましょう。

“Help yourself to these”「良かったら食べて」

画家のウルスラがキキのパン屋さんを訪ねてきました。キキは、ウルスラを部屋に案内し、クッキーを勧めます。

その時のセリフが”Help yourself to these.”です。この“Help oneself”という表現は、「(食べ物や飲み物など)ご自由にどうぞ」という意味で用いるフレーズです。

パーティーだけでなく、外国人のお友達が家に訪ねてきた時などにも使えるフレーズです。

“I’m bushed.”「あ~、効いた」

キキは、ウルスラの家に泊まりに行く事になりました。そして、ウルスラと一緒に彼女の家を目指します。重たい荷物を持ちながら、丘を登ったウルスラが言ったセリフです。

“bushed”には、「疲れ切った」という意味があります。中上級の方は、疲れたという時も”I’m tired”だけでなく、”I’m exhausted”や”I’m worn out.”や”I’m pooped”など、表現にバラエティーがあるといいですね。

“She was kind and a tremendous help”「この前とってもお世話になったから」

孫のお誕生日に料理を届けてほしいとキキに頼んだ老婦人が、後日キキを呼び出し伝えたセリフです。ケーキは当然、目の前にいるキキのために作られたものです。

しかし、老婦人がわざわざキキを”she”と言っているのは、あくまでもキキは仕事の依頼で彼女を訪れたという設定を保持し続けているたまです。

キキもそれに応える形で、「きっと、その子もおば様の誕生日を知りたがっているわ」と自分の事を第三者目線で話し、会話を続けます。

“tremendous”という単語は、「〔大きさや程度が〕とてつもなく大きい」という時に使う単語です。ぜひ覚えておいてほしい単語の一つです。

“It’s completely upside down”「逆さまになっている」

物語も終盤を迎え、コントロールを失った飛行船が上下逆さまになってしまいます。それをテレビで見ていた老婦人の家のお手伝いさんが、言ったセリフです。

上下逆さまになっているという単語は、“upside down”です。

ジャケットのフードなどが裏表逆にになっている場合は、“inside out”を使い、”Your hood is inside out”と言います。

名札などが裏返っている時は、”Your name tag is backwards.”です。

お子様が靴を左右逆に履いている時は、”You are wearing your shoes on the opposite feet.”もしくは”You have your shoes on the wrong feet.”と言います。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

魔女の宅急便は、ファンタジー要素が入っていますが、日常会話の範囲内なので英語学習教材としておススメします。

今回は、Netflixの翻訳を利用させてもらいました。

DVDをご購入される方は、リージョナルコードに対応したプレーヤーもご用意ください。日本のNetflixでは、ジブリ作品が見られません。DVDを購入されるか、VPNを利用される事をおススメします。

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お読みいただき、ありがとうございました。

次回は、「耳をすませば」の英語表現を取り上げます。

どうぞ、お楽しみに。

作成者: w030441j

皆さん、こんにちは! プロフィールをお読みいただき、ありがとうございます。 言語学習は、「お金をかけずに」がモットーのYです。 取得資格は、英検準一級合格とTOEIC860点(2019年3月)です。 TESOL(Teaching English to Students of Other Languages)を持っています。 留学経験は、アメリカとオーストラリアに1ヶ月ずつ、カナダでワーキングホリデー1年間です。英語勉強歴は30年、講師歴6年です。 留学に費やしたお金200万ほど。英会話・教材などに費やしたお金100万ほどです。皆さんには、費用も時間も抑えて、英語を身に着けてほしいという事でブログを始めました。

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