皆さん、こんにちは!いつもブログをお読みいただき、ありがとうございます。
春という事で、新しい習い事始めようと思われている方も多いと思います。オンライン英会話を始めたり、英会話学校に通い始められた方もいられる事でしょう。
英語を習い始めた頃はなんでも新鮮で、新しい事を覚えるのも苦にならないと思います。けれど、少し勉強が進んでいくと覚えておきたい単語も増え、難しい文法や、形容詞や副詞など品詞の名前なんかも出てきたりして、大変になってきます。
品詞を見極める事は、会話においてそこまで重要ではありません。
会話で最も重要な事は、相手が言った事を理解し、自分の意見を伝える事です。意見交換ができたり、ディスカッションをしたり、会話の流れがスムーズに行く事が大切です。
会話をしながら、これが形容詞で次に名詞持ってきて、関係代名詞でくっつけて、なんて考えながら話している人はいません。
もちろん見極められるにこしたことはないですし、リーディングやライティングの際には品詞の使い分けや文法のルールなどは無視できません。
英語学習者の皆さんが、話せるようになるためには、たくさん単語を覚え使えるようにならなければなりません。その中でも、優先して使えるようになってほしい品詞があります。それは、動詞です。
皆さんには、文章の要素として欠かせない動詞とその使い方を極めてから、アクセサリー的な存在となる形容詞や副詞の数を増やす事に力を入れていってほしいと思います。
それでは早速、基本動詞の覚え方から紹介していきたいと思います。
Table of Contents
基本動詞の覚え方
まず、”have”や”take”や”give”などの基本動詞の覚え方から説明していきます。
“have”は「持つ」、”take”は「取る」、”give”は「与える」という覚え方をされていませんか?
そういう方は、要注意です。これらの単語は、多義語なので一つの意味でしか覚えていないと応用が利かず、すぐにつまずいてしまいます。
それでは、どうやって覚えるのがいいでしょうか。答えは、コアとなる動詞のイメージを頭に入れておく事です。
こちらの動画がすごく分かりやすく解説してくださっているので、何度も動画を見返して基本動詞のイメージを頭の中に入れましょう。
書籍では、”The Japan times”出版の「動詞がわかれば英語がわかる」がおススメです。
少しだけ、どのような本なのかを紹介させてください。例えば、「彼は駅に着いた」という日本語を英訳するとすれば、皆さんはどう訳されますか?
He got to the station??
He reached the station???[/word_balloon]
“get to”はある所から駅に行く道を尋ねるのに適しており、”How can I get to the station?”と言います。それにたいして、すぐある場所に(たとえば空港)に到着するのであれば、”We will soon be arriving at/in the airport”と”arrive”が選ばれるでしょう。
「動詞がわかれば英語がわかる」田中茂範 / 川出才紀著 p25の2行目から6行目を引用
“reach”は前置詞が不必要であるという点に着目しましょう。つまり、目標点を(前置詞をはさまずに)直接とらえ、出発点から目標点までをすべて守備範囲に入れているのが”reach”です。
「動詞がわかれば英語がわかる」田中茂範 / 川出才紀著 p25の10行目から12行目を引用
このように似たような意味の動詞の違いも、分かりやすく説明してくれています。また、arriveを使った時の前置詞”at/in”の違いも、本の後ろの方できちんと説明されています。
本の後ろの方では、前置詞の話と動詞+前置詞=句動詞(phrasal verbs)についても書いてあります。
例文も豊富で、要所要所でイラストが用いられており、読みやすい本です。
動詞を使うと短くなる文章
次に、動詞を使うと文章が短くなるケースから説明します。皆さんは、下記の文章を英語でどのように言いますか?
- 私は、歩いて学校へ行った。
- 父は車で仕事に行った。
- 彼女にメールを送るよ。
- グーグルで調べるよ。
- 僕が午後、庭の草を抜くよ。
すぐに訳せた方も訳せなかった方も、おそらくこんな感じの文章になっているのではないかと思います。
- I went to school on foot.
- My father went to work by car.
- I’ll send her an email.
- I’ll check it on google.
- I’ll pull the weeds out of my garden this afternoon.
上記の文章は間違ってはいませんが、次のように言うと短くて済みます。
- I walked to school
- My father drove to work.
- I’ll email her. / I’ll text her.
- I’ll google it.
- I’ll weed the garden this afternoon.
動詞を上手に使いこなせるようになると、ぐっと英語のレベルが上がります。
語尾に-enを付けると動詞になる単語例
次は、語尾に-enをつけると動詞になる単語を紹介していきます。
例えば、下記のような単語達です。
- short → shorten
- length → lengthen
- tight → tighten
- wide → widen
- deep → deepen
- week → weaken
- sharp → sharpen
- soft → soften
使い方は、以下の通りです。
Smoking and drinking may shorten your life. (喫煙と飲酒は寿命を短くする可能性がある。)
I’m going lengthen the arms of my suit. They are too short. (スーツの腕の部分を長くするよ。短いからね)
International communities will tighten up the economic sanctions on Russia. (国際社会は、ロシアに対する経済制裁を厳しくするだろう)
Probably widening the doorways for people in wheelchairs and parents with baby buggies would be a good idea. (おそらく、車いすの人達とベビーカーを押しているご両親たちのために、戸口を広くするのは良い考えだろう)
The lovely birthday present deepened my love for her. (ステキな誕生日プレゼントのおかげで、彼女への愛が深まったよ)
Make sure to sharpen your pencils before you go to school. (学校行く前に、鉛筆削りなよ)
This sheabutter cream will help soften your skin. (このシアバターのクリームが肌を柔らかくしてくれるでしょう)
語尾に”-en”が付く動詞は、文章によっては”make 目的語 short“のような形にした方が自然な場合もあります。どちらを使った方がより自然な文章になるかの見極めは、ネイティブの先生に添削してもらうのが一番です。
ご自身の文章を作り、ネイティブスピーカーに添削してもらってください。オンライン英会話の会員の方は、ネイティブのレッスンを取り添削してもらいましょう。
DMM会員の方は、DMM英会話なんてuKnow?で質問できますよ。
どちらの会員でもない方は、HiNativeというサイトが無料でおススメです。時間のあるネイティブスピーカーが添削してくれたり、単語やフレーズの意味を教えてくれたりします。

語尾が”-ize”で終わる動詞
語尾が”-ize”で終わる動詞は、「○○化する」という意味があります。
例えば、以下のような動詞があります。
- digitalize「デジタル化する」
- minimize「最小化する」
- maximize「最大化する」
- industrialize「産業化する」
- revitalize「活性化する」
こんな風に使えます。
My husband digitalized all his books.(主人は、全ての本をデータ化した)
Minimizing costs and maximizing profits is a basic rule for business. (コストを最小化し、利益を最大化するのは、ビジネスの基本ルールの一つだ)
How can we revitalize the Japanese local economy? (どうやって日本の地方経済を活性化するの?)
他にも、語尾が”-ize”で終わる単語には「○○化する」という意味ではありませんが、”sympathize”「同情する」や”empathize”「共感する」のような動詞があります。語尾に”-ize”を見つけたら、動詞である可能性大です。
動詞としても使われる意外な単語
次に、こんな単語も実は、動詞としての役割があるよという単語を紹介します。英語には本当に色々な動詞があり、私もリーディングなどで、この単語、動詞あったの?と驚く事がよくあります。
例えば、皆さんがよくご存じの祖父という単語“grandfather”は、実は他動詞で「新法令の適用を除外する」という意味があります。日常会話では使いませんが、TOEFLを受ける方は知っていてもいい単語です。
また、卵の”egg”も句動詞として、”egg人on”で「人をそそのかす」や「けしかける」と言った意味があります。
ご存知の方も多いかと思いますが、「本」という意味の英語”book”は動詞では「予約する」という意味もありますよね。普段は名詞として使っている単語の動詞の意味も知っていると便利ですね。
動詞にaをつけて名詞化する
次に、普段は動詞としてよく使っている単語を、aをつけて名詞化するパターンを見てみましょう。
例えば、皆さんよくご存じの“call”「電話する」ですが、他動詞なので、call herやcall himのように後ろに必ず目的語として人を持ってきますよね。でも、電話の相手を特定せずに「ちょっと電話してたんだ」と表現する場合、aをつけて名詞化しmakeを補って“make a call”とします。人を入れても入れなくてもいいのがcallと違う所です。

lookも普段は動詞として、よく使っていますね。こちらもtakeやhaveを補い、”take a look”や”have a look”というフレーズとして使う事もできます。take a look at itとしても使えます。
他にも、”grab a bite”「軽い食事を取る」”have a sip”「一口飲む」”take a guess”「推測する」などがあります。
動作動詞と状態動詞について
動詞には、大きく分けて動作動詞と状態動詞の2種類があります。
動作動詞は、「歩く」「走る」「食べる」「飲む」「話す」など動作を表す動詞です。比較的ジェスチャーで表しやすい動詞がこれに当てはまります。
状態動詞は、「愛する」「知る」「所有する」など状態を表す動詞です。基本的には、進行形にはなりません。
put onとwear
動作動詞put onは「着る」という動作を表し、状態動詞wearは「着ている」という状態を表します。
I’m putting on my jacket.と言うと、「今ジャケットを着ている途中だ」になり、着替え中もしくはジャケットを羽織っている最中だという意味になります。
I’m wearing a grey suit. と言うと、初めて会う人との待ち合わせの時などに、「私は、グレーのスーツを着ています」と状態を相手に知らせる時に使えます。
go to bedとsleep
動作動詞のgo to bedは文字通り、「ベッドに行く」という動作を表しています。”I’m tired. I’m going to bed now.”「疲れたよ。もう寝にるね」という風に使います。
寝室をチェックしたら、3分前にベッドに行った子どもがもう寝ていた場合、”He’s already sleeping. He must be tired.”「もう寝ているわ。疲れていたのね」のように使いましょう。
watchとsee
動作動詞のwatchは、例えば”I’m watching a baseball game right now. Talk to me later”「今、野球のゲーム見てるんだ。後にしてくれよ」のように使います。
状態動詞のseeには、有名な諺があります。”You can’t see the forest for the trees.”「木を見て森を見ず」です。細部を見て、全体像が見えていない状態を表しています。
状態動詞が進行形で使われる時の例外
下記のような場合、状態動詞が進行形で使われる事があります。
- 一時的な場合
- 同じ動詞でも、状態動詞と動作動詞の二つの意味を持つ場合
まず、1.一時的な場合から見て行きましょう。「住む」という状態動詞liveですが、その状態が一時的な場合は、”I’m living with my parents.”と「一時的に両親と住んでいる」と言う事ができます。すぐに引っ越す予定の場合に、使えます。
次に、2.同じ動詞でも、状態動詞と動作動詞の二つの意味を持つ場合の例を挙げます。状態動詞seeは、動作動詞see「付き合う」という意味があります。”I’m seeing Michel”「マイケルと付き合っている」というように進行形で使えます。
また、状態動詞have「所有する」にも、動作動詞としての意味合いがあります。”I’m having dinner. Can I call you back later?”「今、晩御飯中。後でかけなおしてもいい?」というように進行形で使う事が可能です。
自動詞と他動詞について
動詞と言えば、自動詞vs他動詞がありますね。自動詞と他動詞というと分かりにくい場合は、「開く」と「開ける」、「出る」と「出す」、「逃げる」と「逃がす」と日本語で言えば少し分かりやすいと思います。
まず、自動詞から見て行きましょう。「ドアが開く」「彼は出て言った」「子ども達は怖くて逃げた」などなど。こちらは、主語と動詞のセットですね。
次に他動詞です。「ドアを開ける」「猫を外に出す」「犬を逃がしてしまった」などなど。こちらは、動詞と目的語のセットになっています。「~を」が多いです。
文型で言うと、第一文型と第二文型は自動詞が使われます。
また、第三文型と第四文型と第五文型には他動詞が使われます。
- S(主語)+V(自動詞)
- S(主語)+V(自動詞)+C(補語)
- S(主語)+V(他動詞)+O(目的語)
- S(主語)+V(他動詞)+O(目的語1)+O(目的語2)
- S(主語)+V(他動詞)+O(目的語)+C(補語)
下記の動画では、従来の自動詞・他動詞という文法用語に囚われない、分かりやすい解説をしてくれているので、おススメです。ぜひご覧になってください。
rise「上がる」と raise「上げる」
自動詞と他動詞と一緒に勉強してもらいたいのは、間違えやすい“rise”「上がる」と“raise”「上げる」の組み合わせです。下記の動画がおススメです。
とても分かりやすいので、ぜひご覧になってみてください。

grow up「育つ」とraise「育てる」
“grow up”は、「育つ」です。”I grew up in Kyoto”「私は京都で育った」などのように使います。
“raise”には「育てる」という意味もあり、”I raised five children on my own.”「一人で五人の子ども達を育てた」などのように使います。
「私は京都で生まれ育った」という時は、”I was born and grew up in Kyoto.”です。
“raise”を使う事も出来ます。その場合は、”I was born and raised in Kyoto.”になります。この文章は、”I was born in Kyoto and I was raised in Kyoto.“という意味です。受け身の形になっています。
lie(横たわる)とlay(横たえる)
こちらもよくテストに出てくる、間違えやすい動詞の代表格です。
この動画も分かりやすいので、ぜひご覧になってみてください。
英語の説明だけだと、余計混乱された方や、分かりやすい暗記方法を探している受験生の方。ぜひ下記の動画もご覧ください。

“rise(ライズ)”「上がる」の「ア」の音と”raise(レイズ)”「上げる」の「エ」の音の一致は目から鱗でした。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
動詞は、文章に欠かせない要素の一つです。新しい動詞の単語が出てきた場合は、必ず辞書を引き、自動詞なのか他動詞なのか調べる癖をつけましょう。
それだけでなく、自動詞であれば一緒に使う前置詞は何なのかなども調べておきましょう。
そして、必ずご自身の例文を作り、ネイティブの先生に添削してもらい、自然と口から出てくるくらいまで暗唱しましょう。何も見ずにいえるようになったら、会話でも自然と出てくるようになります。
英語学習者の皆さん、語彙力の強化(ボキャブラリービルディング)の手始めに、まずは動詞から取り組んでみましょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。